英語の L の発音、ひそかに難しくないですか?
love の L は学校で習った感じに聞こえるけど、
apple の L ってなんだか違いますよね。
アポーとしか聞こえませんけどっ?
Rとの区別だけで精一杯..ムリ..
うんうん、わかります。L ..謎めいたヤツです。
結局どう発音すりゃいいの?って感じですよね。
その疑問、バイリンガルのクロエにおまかせ下さい。英語と日本語両方を使って育ったからこそ気づけた日本人向けのヒントを含めて解説します。チェックしてくださいね。
それでは、Let’s get started!
Lの発音は2種類ある
英語のLには2通りの発音があります。
何気に大きな発表ね..
は、はい..。実はそうなんです。
- ハッキリと発音するライトL
(Light L) - 暗く曖昧に発音するダークL
(Dark L)
そう、明るいLと暗いLです。
Lの発音と聞いてイメージされるのは、ライトLの方が多いです。
love や long のハッキリした L の音です。
一方、確かにLがあるのに、
apple アッポー
people ピーポー
など、発音してるんだか何だかわからないもの。
これが、ダークLです。
それぞれ、一定のルールと発音方法があります。ポイントは舌の動き・使い方です。
詳し~く解説しますね。
ライトL(Light L)って何?
ライトL(Light L)は明るくハッキリと発音されるLです。
学校で習う、おなじみの方。
ライトLになる条件と詳しい発音方法、早速行っちゃいますよっ。
ライトL(Light L)になる条件
- Lの後に母音が続く
- 語頭のL
love
glass
ハッキリと明るく発音されます。
I love youを「アイゥアヴユー」のように曖昧に言うの、聞いたことがないですよね。
曖昧発音で告白してフラれちゃったら大変なので、次項で発音の確認をお願いします。
ライトLの発音方法
- 口はリラ~~ックス
- ほんの少しだけ開けた半開きの口で
- 舌先を前歯付け根の裏側~歯茎(ボコッとなった所)に押し当てる
※この場合の舌先‥舌先端から舌の付け根方向へ1cmまでの面を指します - (力を入れ押し当てた状態から)舌を離しながら発音
ハッキリした方のLは、口はリラックス、舌はちょっぴり力を入れます。
少し固めた舌先を、しっかり歯茎裏に当てて、弾きながら発音。力強くハッキリした音が出そうですよね。
日本語のラ行に似ていると言われています。でも、Lとラ行では、主に舌の使い方が違うんです。
いやいや、同じっしょ!
そう言いきる人、なぜか結構いらっしゃる‥。話す上でその方が楽なら、正直それでも良いと思います。
でも、違いをまとめますので、ひと通り目を通しておいて下さいね。
- 舌の先端の位置
ラ行 前歯歯茎
ライトL 前歯裏~前歯の付け根 - 舌で弾く場所
ラ行 前歯歯茎~軟口蓋
ライトL 前歯裏~前歯歯茎
※軟口蓋:歯茎の少し奥の柔らかい部分 - 舌先の緊張
ラ行 弱い
ライトL ラ行より強め
- 舌先を(歯茎に)当てる時間
ラ行 短い
ライトL ラ行より長め
ラ行とは結構ちがうね
なにか発音のコツないかなあ..
ありますっ。
また舌に関する事ですが、3点紹介しますね。
- 力を入れる部分は舌先から奥へ約1cmぐらいの面
(なので、舌の根元は下がったまま) - 舌は、先端が前歯の裏~付け根あたりになるように当てる
- 舌を歯茎から粘っこ~く離す
発音しながら粘っこく離すと、音の頭に「ン」と「ウ」の間のような音が小さく出る
例:large → ンラ~ジ
さて、次は謎のアイツ、ダークLのお話です。
ダークL(Dark L)って何?
ダークL(Dark L)は暗く曖昧に発音されるLです。
謎のアイツ、解説をじっくり読んで攻略して下さい。
ダークL(Dark L)になる条件
- Lの後に子音が続く
- 語尾のL
people
children
暗く曖昧で、学校で習うLとは違いますよね。
発音をサボって省いている訳ではなく、きちんと音を出しています。
どのように音を出すのか、次項で説明しますね。
ダークL(Dark L)の発音方法
- 口はリラ~~ックス
- ほんの少しだけ開けた半開きの口で
- 舌の根元を持ち上げながら少し奥へ引く
- 舌の根元あたりから声を出す
- 最後に舌先を前歯の歯茎(ボコッとなった所)に軽く当てる
舌を引いてまた歯茎へ当てる‥。
え?え?冗談よね?
なにかの冗談よねーーー?
お、お気持ちはわかります。
単語のみの発音ならまだしも、単語が連なった文のことを考えると..。
最後に舌先を歯茎に軽く『当てる』と書きました。でも、当てずに『持って行く』だけで終わる場合がよくあります。Lの前後の音・話されるスピード・話し手によって変わります。
当てない場合でも、舌先を歯茎へ『持って行く』動きは必ず行って下さい。
この動きを省いてしまうと、全く違う音になってしまいます。
apple
アポーって聞こえてるかもだけど
舌は歯茎へ持ってってるしー
apple の発音、ちょっと確認してみましょう。
日本語の「ポー」よりこもった暗い音ですよね?
口が日本語の「オ」のように大きく開かれていないのも感じられます。
よぉ~く耳をすませば、舌先を歯茎へ持って行っているのもわかります。
この舌先を歯茎の位置に持って行く動き。日本人の発音に不足しがちなんです。
たとえば、意外と頻繁に使う言葉、world 。Lの音を感じられず、word と聞こえるケースがよくあります。舌先を歯茎の位置に持って行く動きを忘れず、Lの響きをしっかりと持たせて下さい。
world の発音方法を知りたい方は、こちらの記事でどうぞ。
で?で?
ダークLの発音のコツはないの?
用意してます!この2つです。
- 舌の動きに乗って音を作る
舌:奥へ少し引いてから前へ
声:奥で発声→舌の動きに乗って前へ
声を出す「奥」とは喉の奥深くではなく舌の根元あたり
喉に落とし込まず、顔に響かせるイメージで - 音を外へ出そうとせず、口内で丸め込む
口内で丸め込む‥。クロエ独特の表現ですみません。伝わるといいなあ。
日本語は外へ外へと音を吐き出す言語です。一方、英語は外へ出しているようで、体の中で響かせて出す音があります。その違いが、日本人が英語の発音を難しいと感じる要因の一つです。
このイメージが難しい場合は、まずは基本の手順1~5を参照して発音してみて下さい。
ダークL(Dark L)がライトL(Light L)に変わる条件
語尾がダークLの単語+母音で始まる単語
これは、ライトL・ダークLの条件に沿って起こる現象です。
feel のLは語尾なのでダークLですよね?でも、I feel it と文になった場合、it の語頭は母音の i です。
それによって、ライトLの条件に当てはまり、音の変化が起こります。
feel 語尾のL→ダークL
I feel it Lの後が母音→ライトL
I feel it はダークLの「アイフィーゥイット」のような音でなく、「アイフィーリット」のようにライトLの音で発音されます。
文でなく単語でも、ダークLが入った単語に母音で始まる語尾が付くとライトLに変わります。
travel (旅) 語尾のL→ダークL
traveler(旅人) Lの後が母音→ライトL
めちゃくちゃルール守るんだね
謎のアイツとか言ってゴメンって感じ
まとめ
Lの発音には明るくハッキリした『ライトL』と暗く曖昧な『ダークL』の2種類ある。
それぞれの発音の違い、条件もバッチリですね。
今日からあなたは L の上級の使い手です!
マスターLと呼ばせていただきます。
ダークLは一見発音が難しく、厄介者に感じられます。
でも、決してややこしい先輩などではなく、英語を滑らかに話す手助けをしてくれます。
どっちのLとも仲良くして下さいね!
記事がお役に立てればとってもハッピーです。